「課題先進地」から「課題解決先進地」を目指そうということで雲南市が頑張っている。
島根大学の「島根学」という講座で速水市長の話を伺った。
人口減少、高齢化を抱えた中山間地にある市の苦労は多い。高齢化率は日本の25年先を進んでいる。だからと言って無為にじっとしているわけには行かない。日本がやがて抱えるだろう課題の数々。それに対して先手を打って取り組み、解決の先進地として頑張ろうという意気込みだ。
まず公民館を地域自主組織にして小規模で多機能な自治を行おうとしている。
また幼稚園・保育園、小中高の一貫した教育を家庭や地域を巻き込んでやっていこうとしている。
そして「幸雲南塾」という名称の塾で若手の人材の掘り起こしを試みている。塾卒業生を中心にNPO法人を作り、若者や地域の支援を行ったり、塾生がプランを立てた事業や起業のサポートをしている。そして若者たちのネットワークは全国展開を始めている。
思わず頑張れとエールを送りたくなる。
国の施策が全国一律で困っている、それぞれの地域の事情に合わせたきめの細かい対応がなぜできないのか。速水市長の悩みだ。
日本創成会議が示した「消滅可能性都市」は衝撃的であった。全国の市町村で生き残りをかけた取り組みが始まっている。
都市偏重をしないで、地方のやる気に国がどう対応できるか、今政治の姿勢が問われている。